前置詞: on

前置詞は日本語にはない要素のため多くの日本人の方が苦手としている分野です。それぞれの前置詞が持つ基本イメージを捉えることでネイティブと似たような感覚で前置詞を使いこなせるようになります。

まずは前置詞onを扱います。

onの基本イメージは「上に乗っている」

Onの基本イメージは「上に乗っている」です。
机の上にボールが乗っかっているイメージです。

基本イメージを発展させていくと以下のようになります。

■接触
on the wall 壁に掛かっている
om my car 車に付属している
その接触のイメージから線の上というイメージが出ます。

■線上
on the Yamanote line 山手線上で
on the Internet ネットで
ネットもウェブネットワークという網なのでonです。物理的な線でなくても認識的に線ならOK。
on much better terms かなり良い関係
人と人とのつながりも線で捉えるのでonです。

■圧力
on his mind 悩んでいることがある
impact… on 衝撃を与える
effect… on 効果を与える
influence… on 影響を与える
emphasis… on 強調する
concentrate on 集中する
ぐいっと下に圧力がかかるイメージもonです。上に乗っていたモノが下にぐぐっと押し込むイメージです。
cheat on 〜をだます
hard on 〜につらく当たる
圧力のonの例としては何か嫌な役割などを人に押しつけるといったものがあります。

turned on (敵意などを)向ける
何かを向けるというのはtowardsもありますが、睨み付けるなど敵意を押しつける場合はonを使います。圧力で押しつぶす感じで。

■支える
She played on her knees. 彼女はひざまずいて祈った。
「支える」こともonの持つイメージです。膝が足を支える姿から。
The car is on diesel ディーゼル(エンジンの一種)カーである。
ディーゼル燃料が車を支えているという意味でonが使われています。
on real-life stories 実話を元にした。
実話が支えているお話というイメージから。
on his recommendation 彼のお勧めで
彼の推薦の支え合ってこそのことだから。
count on 〜を頼りにする
depend on 〜を頼る
rely on 〜を頼る
支えるイメージのonの例。

■〜についてのon
aboutと同じ「〜について」の意味を持つonですが、onは接触しているイメージからより詳細で専門的にそのことについて話をすることを示唆します。aboutはまわり・周囲の位置関係の意味合いが強いので、テーマについてちょっとラフで軽く話す感じです。

■参考文献

・「ハートで感じる英文法 決定版」大西泰斗/ポール・マクベイ (著) NHK出版 2018/08/10