進行形 躍動感を表す

進行形は躍動感を表します。

「生き生きとした躍動感、今まさに活動が行われている」イメージです。
He’s dying. 彼は死にかけている
彼が死んでしまった場合はHe is dead彼は死んだ となります。
犯しがちな過ちとして、×I’m having a car.があります。車を所持していることを示したい場合はI have a carです。havingは今まさに目の前で車を持っているイメージになってしまいます。「単なる所有の事実」は行為ではないため、生き生きとした躍動感を現在形で示すことができないからです。

「have」は現在形にならないのではなく、
I’m having a great time. 私は素晴らしい時間を過ごしているよ!
と何らかの生き生きとした行為が念頭にある場合はhaveでの現在形が使えます。

I’m having many troubles.
たくさんの問題を抱えてあくせく試行錯誤している様子です。

thinkはただぼーっと思うだけであれば進行形を使わず、頭を使って考えているときは試行という活動を表すので現在形にできます。
I think you are right. おっしゃるとおりで
I was thinking the correct answer. 正しい正解を考えていた。

過去にまさに迫っている情景を示したければ過去現在を使います。

目の前でまさに行為が生き生きと行われていることを示すので、繰り返しの行為が行われていることも暗示します。
進行形の躍動感は今まさに目の前に行為が行われている生き生きとした情景を示すのです。

自分から積極的に行為していると思われないseeやhearは普通の意味では進行形にできず、はっきりと行為の意識が含意されるlookやlistenは現在形に出来ます。

I was looking at…
I was listening to …

進行形には常に目の前で行為が行われている情景が顔を覗かせているのです。

現在形は「躍動感がない。一般的な事実法則など。」
進行形は「生き生きとした躍動感、行為の意図。」

進行形は実際に行為が感じられる情景、事態が動いている、行為の意思を聴き手に感じさせる表現なのです。

参考文献

・「ハートで感じる英文法 決定版」大西泰斗/ポール・マクベイ (著) NHK出版 2018/08/10