【TED】歴史VSフロイト裁判 難易度・専門性【6/10】

【TED】歴史VSフロイト裁判 難易度・専門性【5/10】

無意識という概念を提唱し、心理学・思想の世界で知らない人はいないジークムント・フロイトについて、彼の成し遂げたことを彼の後の歴史と現代の科学的な視点から見つめ直して見たTED-edの動画です。現代の感覚からすれば彼の考えは突飛で奇抜なものとして映りますが、今の私たちが無意識という言葉を誰もが知っていたり、精神疾患も治療可能な存在として意識できることは彼の功績です。フロイトは後世の学者や思想家、芸術家に大きな影響を与え、私たちに心の世界を描写できる語彙をもたらしてくれました。心理学や精神世界に興味がある人にオススメの動画です。

( 分野【心理学・精神分析学】/ 難易度・専門性【6/10】*あくまで主観に基づく目安です。)

動画資料

概要・レビュー

・精神科医のフロイトは「無意識」という後世にも残る大きな概念を提唱したが、現在の観点から振り返って、フロイトが真に人間性を理解していたのかどうかは疑問が残る。
・フロイトの「治療」によって症状がむしろ悪化していったのではないか?と思われる例もある。
・彼の思想は現代の倫理水準で見れば、古い時代を反映するようなとんでもない思想も多い(例;女性が男性器を持っていないことに生まれつき劣等感を抱くペニス羨望、同性愛は発達障害)
・フロイトはとにかく無意識に全ての原因を求めすぎている。現代の心理学が認めている無意識は「認知的無意識」というもので、「人はその時に起きていることすべてを意識はしていないということ」だけ

精神分析や心理学の教養がある人にとっては非常に興味い内容ではないでしょうか。フロイトは自らの誤りを認めることをせず、ユングやアドラーなど多くの弟子たちが彼の元を離れていきました。

しかしながら、今では科学と認められていないとはいえ、フロイトが残した思想的業績はとてつもなく大きいのは間違いありません。

動画全体の構成として裁判形式とユニークで、単なる知識を提供するにとどまらず、視聴者自身に考えさせる良質な内容といえます。アメリカのディスカッション形式のクラスはこういった感じで自分の論拠を持ち、主張が求められることが多いです。自分で考える力は今後求められていくので、知的好奇心を持ってTED-ed関連の動画を渉猟することはかなりオススメの英語学習法です。

画像で覚える英単語

Vienna ウィーン(オーストリアの首都)
Vienna

neurologist 神経学者
neurologist

psychoanalysis 精神分析学
psychoanalysis

right about ~で正解である、(今回の動画では正しく理解するようなニュアンス)
right about

egomaniac 自己中心的な
egomaniac

pseudoscientific theories 非科学的な理論、疑似科学理論
pseudoscientific theories

tackled issues 問題に取り組む
tackled issues

hysteria ヒステリー
hysteria

baseless 事実に基づかない、事実無根の
baseless

misrepresented 虚偽を述べること、意図して誤った意味を伝えること
misrepresented

coaxed おだてて何かをさせる
coaxed

torn apart バラバラになった、引き裂かれた
torn apart

misapplications 誤用、悪用
misapplications

be projecting (投影されている、何かを向けられているイメージから)誰かから責められている、狙われている(濡れ衣を着せられる)
be projecting

glitch 欠陥、故障、ゲームなどでのバグ
glitch

pubescence 年頃、思春期の年齢
pubescence

fantastical beliefs 突飛な考え、幻想的な信念
fantastical beliefs

unfalsifiable 反証可能性のない
unfalsifiable

empirically 経験的に、自分の経験から分かるような
empirically

peddling 行商の、売り込んでいる
peddling

redemption 払い戻し、罪の償い、義務の履行
redemption

 

【出典】
https://www.ted.com/talks/todd_dufresne_history_vs_sigmund_freud?language=ja